宇部興産、スペインでナイロン6生産設備を増設
2016年10月14日
宇部興産(東京都港区、山口県宇部市)は12日、高付加価値ナイロンの需要増に対応するため、欧州の子会社であるUBE Corporation Europe, S.A.U.(以下:UCE)のスペイン・バレンシア州にある工場に4万t/年のナイロン6生産設備を増設することを決定したと発表した。
稼動開始は2018年2月を予定しており、現在の生産能力と合わせると、UCEのナイロン6生産能力は7万t/年となる。また、UCEの工場内には、新しいナイロンコンパウンド製造設備も2017年8月に稼動予定。
近年、食品やトイレタリー、洗剤等の包装用フィルム向けナイロン市場では、環境志向の高まりに伴い、脱PVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルムに対する需要が高まっていることから、2015年にUCEにおいてナイロン6樹脂の生産能力を1万t/年増強していた。
今回増設するナイロン6生産設備は、宇部興産の独自技術を用いて中粘度・高粘度のナイロンおよびコポリマー系ナイロンを生産し、その製品は自動車、食品包装、モノフィラメントや魚網など様々なエンジニアリング用途の材料として供給される。
今回の増設により約50名分の新規雇用が生み出され、UCEの従業員数は500名規模となり、過去5年間では約25%の増加を見込む。
■ 設備増設概要
会社名:UBE Corporation Europe, S.A.U.
所在地:スペイン・バレンシア州
生産品目:ナイロン6樹脂
生産能力:7万t/年
新規雇用予定:約50名
稼動開始予定:2018年2月