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クレハ、いわき事業所でフッ化ビニリデン樹脂の製造設備増強

2016年11月25日

 化学メーカーのクレハ(東京都中央区)は福島県いわき市のいわき事業所で、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)製造設備を増強する。

 今回、各国の環境規制の強化に伴って EV、PHEVの販売伸張が見込まれる中、これらに搭載されるリチウムイオン二次電池(LiB)のバインダーとして使用されるPVDFの需要拡大に対応するため製造設備を増強する。

 同社は現在、PVDFの製造設備として、いわき事業所に4,000トン/年(一般グレード換算)の設備を保有し、主に特殊グレードを中心に製造を行っている。また、中国・江蘇省の呉羽(常熟)氟材料有限公司(以下:呉羽常熟)に5,000トン/年の設備を保有し、一般グレードの製造を行っている。

 LiBに使用されるPVDFバインダーは、一般グレード、特殊グレードの両方で使用されており、同社はLiB用PVDFバインダーの世界市場で50%を超えるシェアを誇る。今後、LiBの高容量化や材料コストなどからLiB用正極材の多様化にあわせ、いわき事業所で生産する特殊グレードの需要拡大が見込まれている。

 現在、いわき事業所の現有設備はフル稼働しているが、製造する一般グレードを呉羽常熟に移管し、現有設備の生産効率の改善を進め、拡大する需要に対応する。

■ 設備投資概要

所在地:福島県いわき市錦町落合16(いわき事業所)
投資額:47億円
主な生産品目:フッ化ビニリデン樹脂
増強規模:2,000トン/年 (一般グレード換算)
稼働予定:2018年秋

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