カルビー（東京都千代田区）は20日、千歳工場（北海道千歳市）内に新建屋を建設し、「フルグラ」の生産ラインを1ライン導入すると発表した。

　建屋建設・ライン導入の投資額は約20億円、17年8月の稼働開始を予定する。

　近年、「時短需要」や「減塩」といった健康志向の高まりを背景に、昔ながらのごはんやパン食に加え、第3の朝食としてグラノーラ（麦や玄米などの穀物加工品とココナッツ、ナッツなどを蜂蜜などのシロップや植物油を混ぜて焼き固めたシリアル食品）の市場規模はさらに広がると予想されている。

　新工場は、伸長を続ける朝食事業で、基幹商品である「フルグラ」の国内外への安定供給を目指す。販売好調な「800ｇフルグラ」や北海道発の新たな商品展開も視野に、「フルグラ」ブランドの生産体制の拡充を図る。今回の新設により、「フルグラ」の年間総生産額は約380億円となる。

　同社は今後、朝食事業をスナック菓子事業に続き「第2の柱」と位置づけ、グラノーラ市場でのさらなるブランド力の強化を図る。

　そのほか、2017年2月1日より、「千歳工場」を「北海道工場」に変更するとしている。