川崎重工、米国で航空機用の部品製造ラインが完成
2017年5月22日
川崎重工(兵庫県神戸市)は19日、米国の現地法人Kawasaki Motors Manufacturing Corp., U.S.A. (以下:KMM)のリンカーン工場で、ボーイング社の最新鋭民間旅客機であるボーイング777X用貨物扉の製造ラインが完成し、18日に開所式を行ったと発表した。
今回完成した製造ラインは、リンカーン工場にある既設建屋内の約2,800㎡のエリアに2015年12月から整備を進めていたもので、同社として初めて米国に設置した航空機用部品製造ラインとなる。
製造ラインは、繊細かつ正確な塗装が可能な自社製塗装ロボットや、打鋲の対象範囲が拡大したオートリベッター(自動打鋲機)など、最新鋭の設備を導入して自動化を図る。
今後は、名古屋第一工場敷地内に新設したボーイング777Xの前部胴体や中部胴体の製造を担う新工場と同様に、将来のスマートファクトリー化に向けて、ICT/IoTなどのインフラ整備を計画している。
世界の民間航空機市場は、今後も堅調な需要拡大が予想されている。同社は今回のボーイング777X用貨物扉の製造を契機として、リンカーン工場を米国における航空機用部品の主要製造拠点と位置付ける。工場は今月から試験製造に着手し、今秋より本格的に製造を開始する予定。
■ 設備投資概要
会社名:Kawasaki Motors Manufacturing Corp., U.S.A.
所在地:米国 ネブラスカ州 リンカーン市
設置ライン:ボーイング777X用貨物扉の製造ライン
着工:2015年12月
完成:2017年5月
本格稼働開始予定:2017年秋