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日立金属、安来工場・中国拠点でピストンリング材の増産

2017年5月29日

 日立金属(東京都港区)は25日、自動車エンジン向けステンレス鋼ピストンリング材の需要拡大に対応する為、日本および中国での増産を図ると発表した。

 ピストンリングは、エンジンのピストンとシリンダーの間に取り付けられるリング状の金属で、内燃機関に必要不可欠な部品。ステンレス鋼以外に、鋳鉄やシリコンクロム鋼、炭素鋼などが材料として取り扱われている。

 近年、燃費向上や環境規制を背景に、高強度で耐摩耗性のあるステンレス鋼のピストンリングが注目されている。欧州や中国・アジアを中心とする海外市場では、ステンレス鋼ピストンリングの取り扱いが活発に進んでおり、需要も高まっていることから増産を決定した。

 今回、25億円を投じて増設する製造ラインは、ピストンリング材をはじめとした幅広い分野に使用できる設備となる。特に中間工程にあたる熱処理炉に、同社が開発した独自の技術を取り入れることにより品質の向上やリードタイムの短縮を図る。

■ 設備投資概要

導入拠点:安来工場
    :日立金属(蘇州)科技有限公司
投資額:約25億円
稼働時期:安来工場 2018年度下期
    :蘇州科技 2017年度下期

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