日立金属、SHカッパープロダクツに設備投資/投資額75億円 クラッド材の生産能力増強
2017年7月14日
日立金属(東京都港区)は13日、100%子会社の(株)SHカッパープロダクツ(以下:SHカッパー)にクラッド材の生産ラインを導入すると発表した。
クラッド材とは、異なる金属を接合させることで、単一材料では得られない特性を持たせた複合材料。主に自動車の熱交換器や携帯端末の放熱部品、電池の電極、内部リード、集電箔など幅広い分野で使用されている。
日立金属の特殊鋼事業の中でも、クラッド材を手掛ける電子材料は、電気自動車や携帯端末などの分野で需要が拡大している。
こうした中、2017年7月1日付でSHカッパーを電線材料カンパニーから特殊鋼カンパニーに移管し、伸銅事業の強化を進めるとともに、2018年4月1日付で(株)日立金属ネオマテリアルを存続会社として両社を統合し、SHカッパーを統合新会社の土浦工場とするなど、クラッド材事業の強化に向けた施策を進めている。
今回、SHカッパーをクラッド材の新たな供給拠点とし、生産体制を強化するため、クラッド材の生産ライン導入を決定した。SHカッパーに新たに導入する生産ラインは、素材から加工まで一貫製造する日立金属ネオマテリアルの体制を受け継ぎながら、さらに広幅化による合理化を目指したラインとなっている。
日立金属は、2020年度までにクラッド材事業の売上規模3倍(2016年度比)を目指すとしている。
■ 設備投資概要
導入拠点:(株)SHカッパープロダクツ (2018年4月1日以降は、日立金属ネオマテリアルの土浦工場)
所在地:茨城県土浦市木田余3550番地
投資額:約75億円
導入設備:圧接機、圧延機など
稼働予定:2018年度下期