化学メーカーの戸田工業（広島県広島市）は3日、グループ会社の戸田工業アジア（タイ）Co.,Ltd.（以下：TKAT）がアユタヤ県ロジャナ工業団地に建設した新工場の開所式を行ったと発表した。

　TKATは、モーターの磁石の材料となる磁性コンパウンドの製造販売や着色顔料の輸入販売を行っている。磁性コンパウンド事業は従来、顧客のタイ製造拠点へは、中国、日本のグループ製造拠点から供給していたが、今回の新工場稼働により現地生産による供給が可能となる。

　省エネ家電の需要は、経済発展が著しいASEAN地域を中心として世界的に拡大している。磁性コンパウンドが利用されるモーターは、省エネ効率向上を実現するための必要な部材として採用が進んでいる。

　また、ASEAN地域では、建設資材や家具等に幅広く利用される着色顔料の需要も伸びていることから、TKATはグループ会社で生産した着色顔料の新たな販売拠点としての事業も行うとしている。