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東レ、ハンガリーでPPS樹脂コンパウンドの生産設備新設

2017年8月24日

 東レ(東京都中央区)は23日、米国子会社でラージトウ炭素繊維の世界最大の供給メーカーであるZoltek Companies, Inc.が、ハンガリー工場内にPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂コンパウンド生産設備を新設すると発表した。

 PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性、機械強度、難燃性等において優れた特性を持つ高機能素材で、自動車の電装部品やエンジン部品などに使用されている。特に欧州においては、自動車の燃費やCO2排出量の規制、安全規制が世界で最も厳しく、部材の樹脂化による軽量化やセンサー部材の開発などを進める欧州系自動車部品メーカーは、PPS樹脂の使用量を増やしている。

 また、自動車部品だけでなく、電気・電子機器、OA機器、住宅関連部品などの産業用途においても採用が拡がるなど、PPS樹脂の市場が急拡大している。

 今回の欧州での拠点設置により、製品評価、試作対応のスピードアップを図り、欧州市場への供給体制の強化と新規需要の開拓を目指す。

 東レグループが欧州に樹脂コンパウンド拠点を設置するのは今回が初めてとなる。同工場での生産能力は年産3,000トンで、2018年3月の稼働開始を予定する。

■ 設備投資概要

会社名:Zoltek Companies, Inc.
所在地:ハンガリー・ニュアルゲッシューアファロウ
増強品目:PPS樹脂コンパウンド
生産能力:3,000/年
稼働開始予定:2018年3月

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