日本ゼオン、カーボンナノチューブ・世界初の量産工場が稼働
2015年11月5日
日本ゼオンは4日、産業技術総合研究所が開発したスーパーグロース(SG)法を用いたカーボンナノチューブ(CNT)の世界初の量産工場を完成させ、稼働を開始すると発表した。
SG法は高速・大量合成が可能であり、SG法で得られるCNTは、従来と比較して、高アスペクト比、高純度、大表面積といった特長を持ち、従来にない機能や特徴を持つ新機能性材料、次世代デバイス等への応用が期待される材料。高性能キャパシタ、高機能ゴム材料、高熱導電材料等の革新的材料やデバイスへ応用できることから、需要拡大が見込まれている。
同社によると、今回のSGCNT量産工場の竣工により、SGCNTをコアマテリアルとした革新的な複合材料、用途が広がると想定。また、適用範囲は広く、エネルギー分野、エレクトロニクス分野、機能材料分野、構造材料分野など多岐に展開され、日本において大きな産業が創出されることが予想されるとしている。
同社は、徳山工場内にSGCNTの量産工場の建設を2014年4月に決定。2015年11月11日に工場を竣工し、量産を開始する。
■ 新工場概要
所在地:山口県周南市那智町2-1(徳山工場内)
主な生産品目:スーパーグロース法を用いたカーボンナノチューブ
竣工・量産開始予定:2015年11月