YKK（東京都千代田区）は5日、富山県黒部市に建設を進めてきた、ファスナー専用機械部品工場が完成し、11月5日に竣工式を行ったと発表した。

　新工場は、同社技術の中枢である工機技術本部が今後も黒部に中軸を置き、ファスニング事業・AP事業における専用機械・ラインに特化した専用の機械部品加工工場となる。

　また、温湿度・振動コントロールにより、精密機械部品の安定生産を可能とした。さらに、自然採光を積極的に取り入れ社員の働きやすさを実現。世界初の「窓のある精密機械工場」となる。

　環境面では光、水の自然エネルギーを積極的に取り込み、富山県黒部扇状地の地下伏流水(表層地下水の地中熱)の活用等を通して使用電力を従来から20％削減すると共に、使用する工業用水量を75％削減する。

　機械部品のものづくりにおいては、人作業や搬送の自動化と伝票レス化等による、「自動化ライン」と、作業の標準化や作業動線の改善を図った「加工セル」、更には組立しやすさを追求し、必要な時に必要なものを供給する「仕分・配膳」で製造ラインを構成し、これらの継続的な改善・改良、進化を通して事業競争力の強化を図るとしている。