東京電力フュエル&パワー、横浜火力発電所内にイチゴ栽培施設を建設
火力発電事業を行う東京電力フュエル&パワー(東京都千代田区)はこのほど、横浜火力発電所内にイチゴ栽培施設を建設すると発表した。
今回、発電所構内にオール電化の園芸施設を設置し、首都圏におけるイチゴの通年栽培に挑戦する。加えて、最先端の環境制御技術を活用し、環境に配慮した事業を展開する。事業は、イチゴの生産から、消費・販売やイチゴ狩りなどの六次産業まで行う。
生産面積は約3,000㎡でイチゴ苗を約2万株定植する。生産量は年間約10t。栽培方法は、土の代わりに水に養分を溶かした養肥を充填させた培地を、高さ100㎝程度に設置する高設水耕栽培を採用する。2017年9月の着工、同年11月以降の竣工、2018年2月以降の収穫・販売開始を予定する。
イチゴの栽培技術は、近年、IoTなどの技術革新により生産性や品質の向上が飛躍的に進んでいる。また、イチゴは消費者からの人気が高い一方、夏秋季の生産量は冬春季に比べ少なくなっている。
こうした中、環境負荷低減を目的とした農業排水・液肥リサイクルシステムを採用し、温湿度等の環境制御を自動化した園芸施設において、発電事業で培った機器の制御技術を活用するとともに、イチゴ栽培のノウハウを持つ企業と協力し、通年栽培を行うことで、事業領域の拡大を図る。
■ 施設概要
所在地:神奈川県横浜市鶴見区大黒町11-1(横浜火力発電所)
生産面積:約3,000㎡
栽培品目:イチゴ
定植数:約2万株
生産量:約10t/年
栽培方法:高設水耕栽培
設備:オール電化、温湿度等の環境制御を自動化、環境負荷低減を目的とした農業排水リサイクルシステム、イチゴに与える養分を循環させる液肥リサイクル装置
着工予定:2017年9月
竣工予定:2017年11月以降
収穫・販売開始予定:2018年2月以降