キッツ、長坂工場内に水素ステーション建設
バルブ・システム機器などを製造するキッツ(千葉県千葉市)は25日、山梨県北杜市の長坂工場内に、小型パッケージユニットを用いた水素ステーションを自家用設備として建設すると発表した。
経済産業省のロードマップでは、2020年に160ヵ所、2025年に320ヵ所、2030年には900ヵ所の水素ステーションを整備する計画となっているが、従来と同規模の水素ステーションでは、現在の車両普及台数に対し、建設コストや運営コストが高額となることから、本格普及期に向けては、市場に適した規模の水素ステーションの建設が必要となる。
今回、同社は従来よりも小規模な小型パッケージユニット(圧縮機・蓄圧器ユニット)を用いた水素ステーションを長坂工場に建設するとともに、燃料電池自動車及び燃料電池フォークリフトを社用車として実際に活用し、運用の実証を行う。
将来的には、コンパクトで高機能、安価な小型パッケージユニットを市場へ提案することも視野に実証を進める。完成後は、同工場敷地内のLNGサテライト基地とともに、見学施設としても活用する予定。
■ 水素ステーション概要
名称:キッツ長坂工場 水素ステーション(自家用)
所在地:山梨県北杜市長坂町2040(長坂工場)
供給方式:圧縮機・蓄圧器パッケージユニットを用いたオフサイト供給方式 (ディスペンサーのパッケージ化も可能な拡張タイプ)
供給能力:55Nm3/h(1時間に燃料電池自動車2台を満タンにすることが可能)
充填圧力:燃料電池自動車用 70MPa(JPEC-S0003-2014)
燃料電池フォークリフト用 35MPa
構成機器:油圧駆動式ブースター型圧縮機 、複合蓄圧器(TYPE Ⅲ) 、70MPa/35MPa アイランドタイプ ダブルディスペンサー 等
施工:(株)チヨダセキュリティーサービス
竣工予定:2018年3月