東レ、メキシコでレギュラートウ炭素繊維の設備増強
2017年11月7日
東レ(東京都中央区)は2日、コストと性能のバランスに優れるレギュラートウ炭素繊維の新品種を開発し、量産化に向けた焼成設備を米国子会社のZoltek Companies, Inc.のメキシコ工場内に新設すると発表した。
炭素繊維世界市場全体では、様々な分野での活用によって今後も年率10%以上での伸長が見込まれており、需要拡大に伴いニーズも多様化している。
同社グループはこれまで、航空・宇宙用途を中心とした超高性能炭素繊維から、自動車向けをはじめとした産業用途で採用が進む高強度・標準弾性率炭素繊維まで、幅広い製品をラインアップし、需要に対応してきた。
今後ニーズの多様化はさらに進み、また電気自動車や燃料電池車への炭素繊維本格採用に伴い、産業用途需要全体は拡大する見通し。
同社は、この需要増加に対応するべくコストパフォーマンスに優れるレギュラートウ新品種の開発を進めてきた。今回開発した新品種「Z600」は、現在Zoltekで生産しているラージトウと、圧力容器用途等で実績のあるレギュラートウの中間の物性を持つ。今後、需要をけん引する自動車構造部材などを中心とした産業用途に展開していく。
■ 設備投資概要
会社名:Zoltek Companies, Inc.
所在地:メキシコ合衆国ハリスコ州(メキシコ工場)
製造品目:レギュラートウ炭素繊維「Z600」
生産開始予定:2018年末