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浜松ホトニクス、都田製作所第3棟が完成

2017年11月16日

 光関連の電子部品・電子機器を製造する浜松ホトニクス(静岡県浜松市)は14日、都田製作所内に建設を進めていた第3棟が完成したと発表した。

 同社は、主力製品である光電子増倍管やSiフォトダイオードなどの主に可視領域で使用される受光素子のほか、赤外光も含めたさまざまな光の領域に対応した製品を販売している。今後、赤外光応用市場の拡大が見込まれるため、化合物光半導体の受発光素子の生産能力を強化する。

 赤外光は食品や大気、水質などの分析用途のほか、レーザ加工などの産業用途でも利用が進んでおり、今後も医療やセキュリティなど多様な分野で応用市場が拡大すると予想されている。また、先進運転支援システムや自動運転システム向けの赤外光を用いたLiDAR(Light Detection And Ranging)は、急激に市場が拡大すると見込まれている。

 これらの応用市場では、用途に応じて受発光素子の性能を最適化する必要がある。同社は受光、発光の両素子を生産している世界でも数少ない企業であり、用途に応じて最適な素子を開発、製造してセットで提案できるという強みを持つ。今後も強みを活かして、赤外光応用市場に製品を供給していく。

 現在複数の拠点で化合物光半導体素子を製造しているが、新棟に素子の性能を大きく左右する前工程(エピタキシャル成長、加工プロセス)を集約し、蓄積してきた独自の製造ノウハウを融合する。また、自動化の推進や最新の生産管理システム導入で生産性を高め、全社の生産能力を2インチウエハ換算で月産1,000枚から月産2,000枚に増強する。これにより、高性能、高品質な化合物光半導体素子を高い生産性で市場に供給することが可能となる。

■ 新棟概要

建物名称:都田製作所第3棟
建築場所:静岡県浜松市北区新都田1-8-3(都田製作所第1棟西側)
投資額:約43億円
構造:鉄骨3階建(免震構造)
建築面積:3,767㎡
延床面積:9,944㎡(内クリーンルーム約4,400㎡)
施設構成:工場棟
    :1階玄関、資材受入、出荷、生産室(クリーンルームクラス10,000)
    :2階製造事務所、休憩室、生産室(クリーンルームクラス10,000)
    :3階検査・測定室、会議室、生産室(クリーンルームクラス10,000)
    :付属棟
    :1階機械室
収容人員:約100名
生産品目:化合物光半導体素子
生産能力:2インチウエハ換算月産2,000枚
着工:2016年10月
竣工:2017年11月
稼働予定:2018年4月

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