東レ、ハンガリーでラージトウ炭素繊維の設備増強
2018年4月9日
東レ(東京都中央区)は6日、米国子会社のZoltek Companies, Inc.がラージトウ炭素繊維の生産設備を増強すると発表した。
今回、Zoltekのハンガリー工場の生産能力を現行の年産1万トンから1万5千トン強に増強する計画。設備投資額は約130百万USD(約137億円)。2020年度初めの生産開始を予定している。
ラージトウ炭素繊維は、産業用途向けの需要が急拡大しており、なかでも風力発電機翼用途では、欧州をはじめ、中国、インドを中心としたアジアや南米でも需要が増えている。
また、発電機の大型化により、1機あたりのラージトウ炭素繊維使用量増加による更なる需要拡大が期待されている。Zoltekは今後も、米国、ハンガリー、メキシコに生産拠点を持つ強みを生かして、発電機翼製造メーカーのグローバルな需要拡大に対応できる地産地消型ビジネスを展開していく方針。
また、欧州で炭素繊維採用が先行する自動車の構造体用途向けには、今回生産設備増強を決めたハンガリー工場からのタイムリーな供給体制を確立し、将来の需要拡大への対応を迅速に行い、自動車構造体用途におけるグローバルスタンダード化を目指す。
■ 設備投資概要
会社名:Zoltek Companies, Inc.
所在地:ハンガリー・ニュアルゲッシュウーイファロウ
投資額:約130百万USD(約137億円)
生産品目:ラージトウ炭素繊維
生産能力:1万5千トン強(現行/年産1万トン)
生産開始予定:2020年度初め