中外製薬、浮間研究所に新棟建設/10月着工
2018年7月30日
中外製薬(東京都中央区)は26日、低・中分子原薬の製法開発機能強化のため、浮間研究所内に合成実験棟を建設すると発表した。
近年、有機化学合成によりつくられる低分子医薬品の創薬研究において、高い薬理活性を有する化合物の割合が高まっている。同社が低分子医薬品、バイオ医薬品に続く第3の柱と位置付ける中分子医薬品においても、こうした化合物が中心となることが見込まれている。
合成実験棟では、低・中分子原薬の製法開発機能を強化する為、薬理活性の高い化合物に対応した研究設備を拡充する。化合物の外部漏洩と研究員への曝露を防ぐため、高度な封じ込め技術を備えた実験設備・建物構造とすることで、環境面と研究員の安全確保を徹底する。
また、研究効率を高める新たな実験設備や機器を導入し、研究者間のコミュニケーションを活性化するレイアウトを採用する。これにより、イノベーションと研究生産性向上を促進し、難易度の高まる新薬候補物質の製法確立までのスピードアップを図る。
■ 新棟概要
所在地:東京都北区浮間5-5-1(浮間研究所内)
投資額:45億円
建設面積:985㎡
延床面積:4,925㎡
構造:6階建て
着工予定: 2018年10月
建築完了予定:2019年11月
竣工予定:2020年1月
稼働開始予定:2020年1月