AGC、千葉工場でフッ素樹脂の設備増強
2018年9月3日
AGC(東京都千代田区)は8月30日、千葉工場でフッ素樹脂Fluon+(フルオンプラス) EA-2000専用製造設備を増強すると発表した。
あらゆるモノがインターネットに接続するIoTの時代を迎え、2020年を目途に5Gの運用が開始される見込み。高周波帯を利用する5G向けプリント基板用材料であるCCLには、伝送損失の低い材料が求められている。
AGCのフッ素樹脂Fluon+ EA-2000は、耐熱性、電気特性などフッ素樹脂の優れた特性を維持しつつ、接着性・分散性をプラスした製品で、同製品を用いたプリント基板を使用した場合、既存材料に比べて伝送損失を30%以上低減することができる(28GHz帯で比較)。更に優れた接着性・分散性を持つため、顧客の加工形態によらずフッ素樹脂の優れた低伝損特性を活かすことが可能となる。
またEA-2000の優れた低伝損特性は、フレキシブルCCL、リジットCCL共に適用が可能なため、スマートフォンなどのモバイル機器をはじめ、基地局、サーバー、車載用など様々なプリント基板に展開可能。今後5G実用化に伴い需要の大幅な増加が見込まれることから、EA-2000の生産能力を大幅に増強する。
■ 設備投資概要
所在地:千葉県市原市五井海岸10(千葉工場)
増産品目:フッ素樹脂Fluon+ EA-2000
稼働開始予定:2019年9月