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大王製紙、三島工場にバイオマス燃料製造設備

2018年9月26日

 大王製紙(東京都千代田区)は25日、愛媛県四国中央市の三島工場内に製紙排水を利用したバイオマス燃料製造設備を設置すると発表した。

 同設備は、住友重機械エンバイロメント(株)の嫌気性処理システム(バイオインパクト)の技術を利用したもので、国内最大級の嫌気処理設備となる予定。取り出したバイオガスは、三島工場内にある石灰焼成キルンで使用する重油の代替燃料として有効利用する。これにより、CO2排出量削減(年間約15,000t)、排水負荷低減などの環境負荷低減効果や操業コスト低減などが期待されている。

 三島工場では、従来よりクラフトパルプ製造工程で発生するパルプ廃液(黒液)を黒液回収ボイラーで燃焼し、エネルギーを回収するバイオマス発電を行ってきた。その黒液に加えて今回の事業は、メタン成分を含んだクラフトパルプ排水からメタンガスを取り出すことにより、更なる再生可能エネルギーの有効利用を図る。

■ 設備投資概要

所在地:愛媛県四国中央市三島紙屋町5-1(三島工場)
投資額:約19億円
重油削減量:約5,000kl/年
稼動予定:2020年10月

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