フクビ化学工業、坂井市に新工場建設
化学工業メーカーのフクビ化学工業(福井県福井市)は9日、福井県の坂井工場内に新工場を建設すると発表した。
近年、IT化や情報化により、表示機器への視認性向上がより一層求められ、車載表示器(メーター、カーナビ等)では、その安全性確保のために反射防止薄膜技術を付加したカバーパネルの需要が増えている。
同社の樹脂製反射防止パネル(製品名:ハーツラスAR)は、優れた耐久性、耐薬品性等の基本性能や、ニーズに対応した新規開発製品の提供により、多くの車種で採用されている。今回、現状の生産能力では需要増加に対応できないことから、新工場の建設を決定した。
新工場建設により、生産能力は現状の1.83倍に拡大する。更に、車載業界でのトレンドとなっている表示機器のワイド化・大型化を見据え、既存製品の2倍巾製品の製造が可能な設備を導入する。
■ 新工場概要
所在地:福井県坂井市坂井町定旨1字1番地(坂井工場内)
投資額:約16億円(建物、設備)
延床面積:2,862.40㎡
製法:ウェット法による光学薄膜コーティング処理
生産品目:樹脂製反射防止パネル(製品名:ハーツラスAR)
生産能力:約3万㎡/月(事業部全体では約6.6万㎡/月[既存生産能力の1.83倍])
製品サイズ:1,400mm×600mmまで対応可能(既存設備での対応サイズ:650mm×460mm)
製品群:樹脂AR(AGAR、HM)シート、インサート用AR(AGAR)フィルム、ガラスAR(AGAR、HM)シート
採用用途例:車載(クラスタ、CID、ドライブレコーダーレンズ)、医療・船舶・産業機器(液晶保護パネル)、モバイル・計測器(カメラレンズカバー)等
着工:2018年10月
竣工予定:2019年6月
稼働開始予定:2019年10月