東レ、マレーシアでABS樹脂の生産能力増強
2018年12月7日
東レ(東京都中央区)は6日、マレーシアでABS樹脂「トヨラック」の生産能力を増強すると発表した。
ABS樹脂は、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンからなり、軽さ・強さ・美しさを合わせ持つ加工性に優れたプラスチックで、工業用品から家庭用品まで非常に幅広い用途に使用されている。
2017年のABS樹脂全体の世界需要は850万トンで、中国やアセアン、新興国の需要増により、年率3%の安定成長が見込まれている。
特に、透明ABS樹脂や、耐熱性や耐薬品性などの機能が付与された高機能ABS樹脂の世界需要は200万トンと推定され、家電・OA・自動車・玩具など幅広い用途における高機能化要求の高まりにより、年率4%以上の成長が予測されている。
今回のマレーシアでの増強により、主な販売先である中国、アセアン市場に加えて、欧米やインド市場への参入と用途拡大を加速させる。
■ 設備投資概要
会社名:Toray Plastics (Malaysia) Sdn. Berhad
所在地:マレーシア・ペナン州
増産品目:ABS樹脂「トヨラック」
生産能力:75,000トン/年
稼働開始予定:2020年11月