東京電力エナジーパートナー、静岡に国内最大規模の植物工場
東京電力エナジーパートナー(以下:東電EP)はこのほど、芙蓉総合リース、ファームシップと合弁会社を設立し、植物工場を建設すると発表した。
合弁会社は、静岡県藤枝市において、工場内部をクリーンかつ植物の生長に最適な生育環境に制御する完全閉鎖型・人工光型の植物工場を運営し、レタスを中心とした葉物野菜を生産する予定。
同工場の生産量は、1日あたり約4トンを予定しており、単一の植物工場としては現時点で国内最大規模の生産能力となる。生産された野菜は、主に関東・中部・関西エリアにおける、弁当や惣菜を製造する食品加工工場やスーパーマーケット等の小売店向けに出荷することを予定している。
天候の影響を受けない植物工場は、野菜の出荷量・品質・販売価格の安定化や、無農薬栽培による食の安全の担保等、日本の農業が抱える社会的課題を解決できる新たな取り組みとしても注目されている。
そのような中で、東電EPはこれまでのエネルギーソリューションに加えて、顧客の新たな課題解決や価値の提供に繋げられること、芙蓉リースは戦略分野であるエネルギー・環境分野の強化にあたり、エネルギー設備投資や成長が見込める事業であることから、植物工場事業に着目していた。
各社の強みとしては、東電EPは省エネ技術をはじめとしたエネルギーコスト削減の設備運用ノウハウや食品加工工場等との営業ネットワーク、芙蓉リースは金融事業を通じて蓄積したファイナンスソリューション力やマネジメント力、ファームシップは植物工場の事業運営における生産・流通・人材育成等の全般におけるノウハウを有している。
■ 新工場概要
会社名:彩菜生活合同会社
所在地:静岡県藤枝市
延床面積:約9,000㎡
生産野菜:レタス
生産能力:1日あたり約4t(フル稼働時)
竣工・操業開始予定:2020年春頃