島津製作所、中国にフォークリフト向け新工場
島津製作所は8日、中国子会社の天津島津液圧有限公司(以下:TSH)が天津市の西青経済技術開発区にフォークリフト向け油圧ギヤポンプやコントロールバルブ製造の新工場を建設すると発表した。
新工場建設にあたり、2018年9月26日に油圧機器を手がけるTSHに2,000万ドルを増資した。新工場は2019年11月の着工、2020年9月の竣工を予定している。
電子商取引の成長により、中国では物流量が増大している。物流業務に欠かせないフォークリフト市場の成長にともない、作動油を送り出すギヤポンプや、作動油の流路を切り替えるコントロールバルブの需要も高まっている。
新工場では先端技術を活用して高い生産効率と品質、性能を追求して、需要増に対応している。無人搬送車やロボットなどによる省人化や自動化を推進するほか、工程進捗や設備稼働状況を可視化するシステムを導入し、稼働率や生産能力の最大化を図る。
また、日本国内で油圧機器の製造を担う島津プレシジョンテクノロジーと生産データをリアルタイムで共有し、グループ全体で生産性向上に繋げる。
中国フォークリフト市場では、排ガス規制の強化によって電動化への移行が加速すると見込まれている。同社は、低消費電力かつ低騒音という製品特長を訴求して、販売機会の拡大を目指すとしている。
■ 新工場概要
所在地:中国・天津市西青経済技術開発区6期地区
敷地面積:約24,000㎡
延床面積:約17,000㎡
構造:2階建て
事業内容:フォークリフト向け油圧ギヤポンプ及びコントロールバルブの製造
生産能力:ギヤポンプ 30万台/年(2023年度。2018年度比2倍)
着工予定:2019年11月
竣工予定:2020年9月