日本ガイシ、岐阜県多治見市の新工場が操業開始
日本ガイシは25日、子会社のNGKセラミックデバイスが建設を進めていた多治見工場(岐阜県多治見市)が本格操業を開始すると発表した。
同社は現在、知多事業所(愛知県半田市)と小牧事業所(愛知県小牧市)で半導体製造装置用セラミックスを生産している。拡大基調にある半導体市場に対応するため、多治見市に約199,800㎡の土地を取得し、新工場を建設。2019年10月から量産を開始しており、2020年度中に同社全体での年間生産能力を現状の約1.5倍に増強する。
新工場で生産するのは、半導体製造装置の内部で半導体材料のシリコンウエハーを支持するセラミック製の機能部品(サセプター)。同社では強度や耐熱性、耐食性などに優れるファインセラミックスの特長を生かし、独自の製法により高性能化を実現。高温の腐食性ガスやプラズマなどにさらされる半導体製造プロセスでも安定した性能を発揮し、半導体の生産効率を高めることができる。
半導体市場は次世代通信規格「5G」や人口知能(AI)、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などの本格化に伴うデータ量の増加により、今後も堅調な成長が見込まれている。これらを背景に半導体メーカーの設備投資も継続し、同社製品の需要も中長期的に拡大する見通し。
■ 新工場概要
会社名:NGKセラミックデバイス(株)
所在地:岐阜県多治見市長瀬町5番15号(多治見長瀬テクノパーク)
投資額:約320億円
敷地面積:約199,800㎡
延床面積:約36,000㎡
生産品目:半導体製造装置用セラミックス(サセプター)
従業員数:約120名(2019年9月現在、フル生産時 約200名)
着工:2018年4月
生産開始:2019年10月(フル生産2020年4月)