DIC化工、市原工場で設備投資/水処理向け脱気モジュールの増産
2020年2月25日
DICは21日、グループ会社であるDIC化工の市原工場で生産設備を増強したと発表した。
今回、液体の脱気・給気をコントロールする中空糸膜モジュール「SEPAREL」シリーズにおいて、水処理などに用いられる大型脱気モジュールの生産能力を増強する。投資額は約16億円で生産能力は従来の1.5倍に拡大する。
大型脱気モジュールとは、水から酸素や二酸化炭素を除去する直径10インチ(25.4㎝)以上の製品。中心部が空洞の繊維である中空糸を束にした膜に液体を通すことで、液中に溶け込んでいる窒素や酸素などの不純物を取り除き、液体の純度を高める機能を有する。主な販売先は、半導体や液晶ディスプレイ(LCD)、電子部品の製造工程で用いられる超純水を製造する水処理装置メーカー。
富士経済研究所調べによると、大型脱気モジュール市場は半導体や、LCD設備投資の活況、従来の脱気法である真空脱気塔からの置き換え促進により、2017年から2021年で約2.3倍に伸長すると見込まれている。今回の生産能力増強により、中空糸膜モジュール事業の売上高を2021年には2019年比で約1.7倍を目指す。
■ 設備投資概要
会社名:DIC化工(株)
所在地:千葉県市原市松崎575-2(市原工場)
投資額:約16億円
事業内容:大型脱気モジュールの製造
生産能力:従来の1.5倍