工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

資生堂、大阪・茨木市にスキンケア製品のマザー工場/400億円を投資

2016年2月8日

 資生堂(東京都港区)は3日、新たなグローバルサプライチェーン拠点を大阪府茨木市に設立すると発表した。

 新工場は、現有の約1.5倍の生産能力を有し、中・高価格帯の中心ブランドを生産するスキンケア化粧品のマザー工場の役割を担い、現・大阪工場の生産機能を移転する。

 加えて、同敷地内に、国内外向けの物流機能と商品の保管・出荷機能を併せ持つ、新物流旗艦拠点「関西統合センター(仮称)」を新設。これら新拠点への投資額は合わせて約400億円を見込み、18年度に着工し、20年度から稼働する予定。

 工場内では、経口薬製造において採用されている基準と同等の国際規格ISO22716に準拠し、厳しい製造・品質管理(組織編制から、設備、衛生、人材、原料・梱包資材、廃棄などに至るまで)を徹底。また、ロボットと人が協働しながら高効率な生産技術を創造する「未来を創る工場」として、資生堂のものづくりをリードする。

 関西統合センター(仮称)は、工場(生産)・物流センター(保管)・商品センター(出荷)の各機能別に分かれていた物流フローを統合し、原材料の入出庫・保管、工場で生産した商品の保管・出荷までを一体で行う。

 また、最新の物流技術を導入し、ロボットを活用した商品の仕分け、ピッキング、保管が行える効率性の高いピッキングシステムなどを採用。これにより、更に短時間・低コストでの運用が可能となり、効率的な商品供給体制を実現する。

 将来的には、海外顧客や市場のニーズに迅速に対応するため、物流ハブ機能としての充実も視野に入れ、更なる効率化と市場対応力強化を目指すとしている。

 また、同社は基礎研究の新拠点としてグローバルイノベーションセンター(仮称)の設立を決定した。横浜・みなとみらい21地区に18年度末稼働予定。

■ 新工場概要

名称:工場 資生堂 大阪工場
  :物流拠点 資生堂 関西統合センター(仮称)
所在地:大阪府茨木市彩都東部地区
投資額:約400億円
土地面積:72,350㎡(約2.2万坪)
建築面積:工場 15,000㎡
    :物流拠点 13,000㎡
階数:工場 地上4階建
  :物流拠点 地上5階建
生産品目:スキンケア製品等
生産能力:年間約1億個
着工予定:2018年度中
稼働予定:2020年度中

このエントリーをはてなブックマークに追加