三菱ケミカル、福井に炭素繊維複合材料のパイロット設備
2020年12月28日
三菱ケミカルは25日、福井県内に熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維複合材料(CFRTP)のパイロット設備を新設すると発表した。
航空機や自動車などのモビリティ用途では、環境規制等を背景に機体/車体の軽量化要求が高まっており、軽さと強度を兼ね備える炭素繊維複合材料(CFRP)の利用が進むと見込まれている。
一方で、CFRPの利用促進のためには、これまで主に利用されている「熱硬化性樹脂」を用いたCFRPに対し、部品製造に要する時間を短縮できリサイクルも容易な、CFRTPの普及が求められている。
CFRPで多くの採用実績があり、炭素繊維と樹脂改質に関する技術を持つ三菱ケミカルは、福井県工業技術センターの支援と同社グループ内の技術シナジーにより、空隙が少なく高品質なCFRTPを高効率に製造できる技術を確立し、パイロット設備を設置した。
今後、これまで輸入品が中心であった国内のCFRTP市場に対し、同社の熱可塑性樹脂複合材料のブランドである「Kyron」シリーズの新製品として、提案を進めていく。
■ 設備投資概要
所在地:福井県内
生産品目:炭素繊維強化プラスチック(CFRP)
稼働開始予定:2021年