日立ハイテク、茨城の新工場「マリンサイト」が竣工
日立ハイテクは22日、茨城県ひたちなか市に2019年11月より建設を進めていた新工場「マリンサイト」が竣工したと発表した。
AIやIoTの実用化、5G対応の進展でデータ通信量は飛躍的に増加しており、SNS、動画配信サービスの普及や在宅勤務、オンライン授業の浸透により、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの需要も活性化している。また、データ通信を支えるデータセンターや基地局への投資も積極的に行われ、さらに、EVや自動運転など自動車関連向けにも半導体デバイスの需要は広がっており、半導体関連市場は今後も成長・拡大が見込まれている。
こうした市場環境の中、日立ハイテクの主要生産拠点である那珂地区近郊の常陸那珂工業団地内に、半導体製造装置を中心とした主力製品の生産能力拡充と、多様な製品ラインアップを実現する開発環境の構築を目的とした、マリンサイトが竣工した。
マリンサイトは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進め、IoTを活用した最新鋭のスマートファクトリー。統合管理システムにより、生産進度、製品性能、生産環境などのモノづくりデータを一元管理し各工程の情報を可視化することで、開発・生産体制を高度化している。
また、部材の自動搬送やリモート調整の導入により一部の工程を自動化・無人化しており、高効率かつ安定的な生産を実現することで今後成長する半導体関連市場に対応している。
さらに、高精度な装置間マッチングの要求に対応するため、顧客が半導体デバイスの生産時に使用するクリーンルームと同等の生産環境を構築するとともに、半導体製造装置と解析装置の設計者の連携をさらに深めることで、開発環境を充実させ、製品開発のスピードアップや製品競争力の強化を図る。
■ 新工場概要
所在地:茨城県ひたちなか市新光町
総投資額:約300億円
敷地面積:約125,000㎡
延床面積:約50,000㎡
構造:鉄骨造:地上6階建
着工:2019年11月