東邦チタニウム、若松工場内に新工場/ニッケル粉の生産能力増強
2016年2月18日
金属チタン、プロピレン重合用触媒などを製造する東邦チタニウム(神奈川県茅ヶ崎市)は17日、福岡県北九州市若松区にある同社若松工場内にニッケル粉を製造する新工場を建設すると発表した。
投資額は約32億円、17年12月の完工、18年2月の操業開始を予定する。
ニッケル粉は、積層セラミックコンデンサの内部電極として使用され、電気・電子製品等における電源供給の補助・安定化、雑音の抑制等の役割を果たし、スマートフォン、タブレット、PC等の電子機器の他、各種自動車電装部品に搭載されている。
今後、スマートフォン販売台数の伸びは緩やかになると見込まれる一方、高機能化の進展とともに一台当たりの積層セラミックコンデンサの搭載個数増加が確実視される。またIoT社会の進展、自動車の電装化等使用用途の拡大も見込まれ、市場は今後も安定的に成長していくと想定されている。
同社のニッケル粉事業は、積層セラミックコンデンサの堅調な需要に支えられ、順調に販売を伸ばしている。今後も需要の拡大が見込まれる中、供給能力体制の強化、BCP対応を含めた生産拠点の複数化を進める為、新設を決定した。
■ 新工場概要
所在地:福岡県北九州市若松区響町1-62-1(同社 若松工場内)
投資額:約32億円
生産品目:ニッケル粉
生産能力:30t/月
完工予定:2017年12月
操業開始予定:2018年2月