住友金属鉱山、愛媛県新居浜市に新工場建設
2021年7月7日
住友金属鉱山は6日、愛媛県新居浜市に新工場を建設し、播磨事業所で設備増強を行うと発表した。
現在、世界での脱炭素化の流れに合わせて自動車の電動化が急激に加速しており、車載向け電池の増産が相次いでいる。同社は車載電池向けにニッケル系の正極材を製造しているが、その需要は大きな広がりを見せている。また、正極材ではハイニッケル化(ニッケル比率の向上)が進んでおり、同社の技術が活かされる分野が広がっている。
こうした動きを受け、現在正極材を生産している磯浦工場(愛媛県新居浜市)近隣の遊休地で、ニッケル系正極材の新工場を建設する。合わせて、上工程となるプリカーサーについては、現在製造拠点となっている播磨事業所で設備増強を行う。新居浜地区の設備投資額は400億円、播磨事業所での設備投資額は70億円を予定している。
今後、建物をはじめとした完成まで長期間を要する設備から順次投資を行っていき、最新の技術を反映した生産設備・プロセスを導入・構築し、操業開始時点で必要とされるニッケル系正極材の生産を行う。最終的な生産能力は正極材2,000t/月を想定している。
■ 設備投資概要
◇ 新工場
所在地:愛媛県新居浜市磯浦町(磯浦工場近隣)
投資額:400億円
完成予定:2025年
◇ 播磨事業所
所在地:兵庫県加古郡播磨町宮西346-4
投資額:70億円
完成予定:2025年