小林製薬、富山に「新漢方棟」建設
2021年7月30日
小林製薬は29日、100%子会社である富山小林製薬の敷地内に漢方製剤を製造する新棟を建設すると発表した。
主力商品の肥満症対策薬「ナイシトール」ブランドは、生活者の健康意識の高まりなどを背景に、今後もさらなる需要拡大が見込まれている。
今回、生産能力増強と漢方製剤の一部内製化を目的として新棟を建設する。漢方の生産能力は従来の約1.4倍となり、充填包装工程の自動化による省人化を進めることで生産効率を高め、今後の需要拡大に柔軟に対応できる体制を整える。
稼働時は「ナイシトールZa」(第2類医薬品)を生産し、今後順次、生産品目を拡大する。「ナイシトールZa」については、新棟での生産を機に容器の素材をガラスから「バイオマスプラスチック」を25%配合したプラスチック素材に変更する。
加えて、製品設計の見直しを行うことで、軽量化を主とした温室効果ガス排出量(CO2eq)の削減効果は年間約111トンを見込む。
バイオマスプラスチック容器を漢方製剤で採用するのは同社で初めての取り組みで、今後、他の製品でも順次切り替えを検討していく。
■ 新棟概要
所在地:富山県富山市中大久保100-1
投資額:約15億円
延床面積:2,151㎡(652坪)
建築面積:1,648㎡(約500坪)
生産品目:ナイシトールZa
生産能力:約100万製品(420錠換算)
稼動開始:2022年春の予定