中外製薬、藤枝工場に合成原薬の製造棟/555億円投資
2021年8月2日
中外製薬は7月26日、生産子会社である中外製薬工業の藤枝工場に合成原薬製造棟(FJ3)を建設すると発表した。
今回建設する新棟は、低・中分子医薬品に関しての後期臨床試験用原薬の製造と、上市後の初期生産への対応を目的としている。
藤枝工場の既存の合成原薬製造棟(FJ1)と建設中のFJ2(2022年完成)にFJ3が加わることで、初期臨床開発から初期商用生産までの一貫した自社供給が可能となり、革新的な新薬候補物質の速やかな開発・上市を支える基盤が大きく強化される。
新棟は、高度な封じ込め技術を用いた原薬製造ラインを複数備えることで、複数品目の同時開発に対応する。加えて、ノンフロン設計、使用溶媒のリサイクルなど、環境負荷の低減に配慮した設備とする。安全面では、免震構造による地震対策と、火災などの事故に備えた設備設計となっている。
■ 新棟概要
名称:合成原薬製造棟(FJ3)
所在地:静岡県藤枝市高柳2500(藤枝工場)
総投資額:555億円
建築面積:2,211㎡
延床面積:10,250㎡
構造:免震5階建
着工予定:2022年3月
完成予定:2024年2月
竣工予定:2024年10月
稼動予定:2025年3月