トクヤマ、先進技術事業化センターの設備増強
2021年8月6日
トクヤマは7月30日、山口県柳井市の先進技術事業化センター内に建設を進めていた窒化ケイ素製造設備が完成したと発表した。
同社は、電子材料事業を成長事業の一つに位置付けており、放熱材分野ではこれまで窒化アルミニウムを中心に展開してきたが、製品ラインナップの拡充を図るため2020年7月より窒化ケイ素の量産技術実証のための製造設備の建設を進めていた。
窒化ケイ素は、環境対応型自動車などに搭載されるパワー半導体モジュールの絶縁・放熱材料として使用され、同社が開発した窒化ケイ素の製造プロセスは、低エネルギーかつ有機溶剤を使用しないソルベントフリーの、先進的で環境に配慮した独自のプロセスを採用している。
また完成した窒化ケイ素製造設備では、原料の高純度窒化ケイ素粉末から窒化ケイ素セラミックス板までを一貫生産することで、安定的に付加価値の高い製品の提供が可能になる。
今後も電動化が進む自動車分野や情報通信分野等で高い成長が見込まれる放熱材市場で事業展開を加速させる。
■ 設備投資概要
所在地:山口県柳井市南浜二丁目2-1(先進技術事業化センター)
事業内容:窒化ケイ素粉末、窒化ケイ素セラミックス板の開発および製造
量産実証試験開始:2021年8月