東洋紡、宇都宮工場に200億円投資
2021年10月26日
東洋紡は25日、宇都宮工場(栃木県宇都宮市)に積層セラミックコンデンサ(以下:セラコン)用離型フィルムの製造設備を建設すると発表した。
投資額は約200億円。2022年夏に着工し、2024年秋の稼働開始を目指す。今後も拡大が見込まれるセラコン需要に対応するため、生産体制の強化を図る。また、高機能な離型フィルム製品のラインアップ拡充を目指す。
セラコンは、電流を調整したり、電気を一時的に蓄積したりする汎用的な電子部品として、さまざまな電子回路に搭載されている。データ通信の高速化やデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展、電装化・自動運転といった自動車産業の発展を受けて需要の拡大が継続し、今後も年率7%以上での市場の成長が見込まれている。
同社は、セラコンの製造工程に不可欠な離型フィルムを生産している。平滑性や離型性に優れ、セラコン製造時の製品不良率を低減できる点や、ハイエンド品と位置付けられる超小型セラコンに対応している点などが評価され、セラコン市場の成長を背景に採用が拡大。敦賀事業所(福井県敦賀市)に離型層のコーティング加工設備を導入し、1号機は2020年6月より本格稼働を開始、2号機は2022年春からの稼働を予定している。
■ 設備投資概要
所在地:栃木県宇都宮市清原工業団地13-1(宇都宮工場)
設備投資額:約200億円(宇都宮工場のインフラ整備など含む)
延床面積:約16,000㎡
構造:鉄骨造(一部6階建)
生産品目:工業用ポリエステルフィルム
生産能力:2万トン/年
着工予定:2022年夏
稼働予定:2024年秋