王子エフテックス、滋賀工場でコンデンサ用ポリプロピレンフィルム増産
2022年3月4日
王子ホールディングスは2月28日、グループ会社の王子エフテックスが、滋賀工場でモーター駆動制御用インバーターユニットのコンデンサに使用される、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下:OPP)の生産設備を増設すると発表した。
同社は2023年に稼働予定の生産設備の増設を計画しているが、脱炭素化への動きは加速しており、2021年11月に開催されたCOP26で、「主要市場で2035年までに、世界全体では2040年までに販売されるすべての新車を電気自動車などのゼロエミッション車とする事を目指す」 との共同声明が発表されている。
今回、主要国における電動車へのシフトはいっそう進むことが見込まれ、それに伴いコンデンサ用OPPの需要も拡大することが想定されている。この世界的な需要拡大に対応するため、更なる生産能力の拡大を図る。
電動車の燃費向上や快適な車内空間確保のため、車載部品は小型化・軽量化が求められ、コンデンサ用OPPについては、常に薄膜化が求められている。
王子エフテックスは40年以上にわたるコンデンサ用OPPの生産実績を誇り、2019年には当時世界最薄レベルとなる厚さ2.0µmOPPの営業生産を開始するなど、薄膜化と絶縁性を高いレベルで両立する独自の生産技術と安定供給能力を有している。
■ 設備投資概要
所在地:滋賀県湖南市朝国65番地(滋賀工場)
生産品目:二軸延伸ポリプロピレ ンフィルム
生産能力:現行比2.3倍
稼働開始予定:2024年