東洋合成工業、淡路工場に新蒸留塔を増設
2022年4月11日
東洋合成工業は5日、淡路工場(兵庫県淡路市)で半導体向け溶剤を生産する蒸留塔を1棟増設したと発表した。
淡路工場では、半導体の製造に使用されるシリコンウエハーの洗浄液などに使う溶剤を約10品目生産し、国内外の半導体メーカーなどに供給している。
蒸留塔は、溶剤の沸点の違いによって複数の溶剤を分離・精製する技術で、今回導入する連続式蒸留塔により、更なる生産性向上と品質向上を図る。
半導体業界は、IoTの拡大、5G通信への進化等による電子デバイス使用量の大幅増加や、データ通信量の増大によるDRAM・メモリーの需要増、AI・自動運転等の進化に伴うロジック半導体の需要拡大が中長期的に見込まれており、特に先端半導体においては、回路の微細化が進み、より純度の高い溶剤の需要が増加している。
これらに対応するため、新蒸留塔やタンクの増設、設備改善などの能力増強施策を実施し、従来比(2021年比)で約2倍程度の生産能力拡大を見込んでいる。
■ 増設概要
所在地:兵庫県淡路市生穂新島9番1号(淡路工場)
投資額:約10億円(蒸留塔および関連設備)
稼働開始予定:2022年夏頃