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TDKエレクトロニクスファクトリーズ、北上工場に新製造棟建設

2022年5月11日

 TDKは10日、積層セラミックコンデンサ(以下:MLCC)の生産体制を強化するため、TDKエレクトロニクスファクトリーズの北上工場(岩手県北上市)敷地内に新製造棟を建設すると発表した。

 現在、電気自動車(EV)の世界的な普及に加え、自動運転技術やADASといった運転支援技術など自動車の多機能化が進み、各種ECU(電子制御ユニット)の消費電力の増加や高電圧化がさらに進んでいる。

 自動車一台に搭載される電子機器、電子部品は増加する傾向にあり、電子部品の信頼性が自動車全体の信頼性に及ぼす影響が大きくなっている。

 また、車載用電装機器の小型化や高機能化に伴い、電子部品の搭載数の増加やより厳しい環境での使用が増えており、電子部品には小型化、高性能化、高信頼性化が求められている。その中でも、温度変化や機械的強度、高い電圧に対して耐久性を有する高い信頼性は最も重要な要求項目となっている。

 こうした車載向けの高信頼性MLCCの需要が急増している状況を受け、同社は昨年より従来の生産拠点と関連会社における増産体制を整えてきた。

 今回、大幅にMLCCの増産体制を構築するため、北上工場で材料から完成品までの一貫生産が可能な新棟を建設する。また、同工場はエネルギーロスを削減する施設レイアウトを構成し、排熱、排気の環境も整備することで徹底した省エネルギー化を実現しCO2の排出削減にも貢献する。

■ 新棟概要

建設地:岩手県北上市和賀町後藤2地割106-163
延床面積:約33,000㎡
構造:4階建て
主な事業:積層セラミックコンデンサの開発・製造
着工予定:2023年3月
竣工予定:2024年6月
量産開始予定:2024年9月

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