ルネサスエレクトロニクス、甲府工場に900億円設備投資
2022年5月23日
ルネサスエレクトロニクスは17日、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)に900億円規模の設備投資を行い、300㎜ウェハ対応のパワー半導体生産ラインを2024年に稼働再開させると発表した。
脱炭素社会の実現に向けて、電力の供給や制御を担う高効率なパワー半導体の需要が、今後世界的に一層高まる見込み。
特に、電気自動車(EV)向けの需要が急拡大することを見据え、IGBTなどのパワー半導体の生産能力を増強する。
甲府工場で本格的な量産が開始されることにより、ルネサスのパワー半導体の生産能力は現在の2倍となる。
甲府工場は、ルネサスの100%子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの傘下として、150㎜と200㎜ウェハ対応の生産ラインを保有していた。
今回、ルネサスは、生産能力増強を目指して、甲府工場に現存する建屋を有効活用し、パワー半導体専用の300㎜ラインとして稼働の再開を決定した。
設備投資は、経済産業省の半導体戦略を踏まえ、同省とも緊密に連携し、2022年中に実施する予定。
■ 設備投資概要
所在地:山梨県甲斐市西八幡4617(甲府工場)
投資額:900億円
クリーンルーム面積:18,000㎡
生産予定品目:IGBT、パワーMOSFET
生産能力:現在の2倍(パワー半導体)
稼働開始予定:2024年