小林製薬、宮城に医薬品工場建設
小林製薬は20日、100%子会社の仙台小林製薬(宮城県黒川郡大和町)敷地内に、医薬品工場を建設すると発表した。
同社の「アンメルツ」ブランドを筆頭としたOTC医薬品(ドラッグストアなどで処方せん無しに購入できる医薬品)は、中国をはじめ海外顧客からの注目度が高く、今後、国際事業の拡大を図る上でOTC医薬品が鍵であるとされている。
今回、世界各国の法規制対応や生産キャパシティ拡大を目的とし、仙台小林製薬敷地内に医薬品工場の建設を決定した。
新工場は、主に自動ラックを始めとした「構内物流の自動化」と、様々なデータを集約し活用できるシステムの構築を目指す。
環境面では、エネルギーマネジメントシステムを導入し、電力の可視化と空調機の制御を実行する事で省エネ活動を強化し、環境に配慮した太陽光パネルも導入予定。
また、重量物の取り扱い作業においては、バランサー等を用いて作業負荷を減らすことで誰もが作業出来る仕様にし、従業員が働きやすい環境づくりに取り組む。
加えて、国際基準であるPIC/S(医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム)GMP(医薬品等の製造管理や品質管理に関する基準)に準拠した施設とすることで、世界各国の法規制に対応した製品を製造し、海外への展開を加速させる。
■ 新工場概要
所在地:宮城県黒川郡大和町松坂平4-3(仙台北部中核工業団地内)
投資額:約200~250億円
延床面積:26,300㎡
建築面積:14,880㎡
生産品目:アイボン、アンメルツ、サカムケア、アルコール消毒剤など
生産能力:約4,000万本(全製品総数)
着工予定:2022年6月1日
竣工予定:2024年中
稼働予定:2025年中