田中貴金属工業、台湾・湖口工場に新棟建設
2022年7月26日
田中貴金属工業は21日、台湾・新竹県の湖口工場に新棟を建設すると発表した。
新棟は、台湾内における貴金属リサイクルのワンストップ化とさらなる事業拡大のため、約35億円を投資する。地下1階・地上8階の建物を予定しており、完成後の湖口工場全体の床面積は約6倍となる。2025年上期の工場稼働を予定している。
田中貴金属工業は2026年までに台湾内でのリサイクル事業を拡大することで、貴金属材料の安定的な供給を行い、半導体市場全体で大きなシェアを持つ台湾の半導体産業への貢献も見込んでいる。
台湾田中貴金属工業では、2005年の湖口工場設立以来、台湾内での貴金属回収・精製事業を行っている。近年の半導体需要の高まりや、世界的に大きな流れとなりつつある、環境負荷低減やサステナブルな材料や製品ニーズの増加により、台湾内での貴金属リサイクル事業を強化する。
現状、貴金属回収・精製事業において現地企業の協力や台湾外での加工作業などを行い、事業展開をしている。新棟設立により、貴金属回収・精製事業を台湾内の台湾田中貴金属工業のみで完結させることを目指す。
また、貴金属めっき廃液やプロダクションスクラップ、自動車・石油化学系使用済み触媒などの貴金属を高回収率でリサイクルし、高純度に精製し、顧客の希望する製品として返却することが可能。全工程を台湾内で完結させることにより、輸出入工程の削減を図る。
■ 新工場概要
工場名:台湾田中貴金属工業股份有限公司 湖口工場新棟
延床面積:約8,300㎡
構造:地下1階、地上8階
事業内容:貴金属工業製品の製造、貴金属の回収・精製
稼働予定:2025年上期