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島根島津、本社工場に医療機器の新棟建設

2022年8月1日

 島津製作所は7月28日、製造子会社で医用X線診断装置の一貫生産を行う島根島津が新棟を建設すると発表した。

 今回、塗装工程をDX化し、あわせてロボット溶接を増強する。年間数千台を生産して国内外に出荷する同工場の生産性向上、品質の均一化などを図る。

 新棟では、RFID(電波を用いてICタグの情報を非接触で読み書きする自動認識技術)を活用したIoTによるネットワーク構築を行い、一般撮影システムやX線TVシステム、回診用X線撮影装置など各製品に必要な多品種にわたる部品を、1つの生産ラインで完全自動化による塗装を行う。

 部品ごとに異なる作業指示が、自動で各塗装工程に伝わり、工程間の部品移動もすべて自動化し、同工程のスループットを現在の1.5倍に強化する。塗装状態の検査もAI判定に移行し、品質検査機でのデータ監視を導入する。

 新設備により、部品塗装の7割が完全自動化され、作業環境が向上し、作業負担も大きく軽減する。さらに、オーバースプレイされた塗料の回収装置を導入して廃棄率を25%削減し、環境負荷の低減も図る。

 溶接工程にはロボットを追加導入し、スループットを現在の1.3倍に引き上げ、板金溶接の生産性を向上させる。品質の均一化を進めるとともに、作業ロボットの技能学習を行っていくことで将来の人手不足や技能継承の課題解決を図る。

■ 新棟概要

所在地:島根県出雲市斐川町直江2698番地(本社工場)
投資総額:9.7億円
延床面積:1500㎡
構造:平屋建て
着工予定:2022年9月 
竣工予定:2023年2月
稼働予定:2023年4月から順次稼働

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