工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

日新電機、ベトナム工場で加工設備増設

2022年9月1日

 日新電機は8月29日、グループ会社で装置部品の受託生産を行う日新電機ベトナムが生産エリアの拡大と加工設備の追加導入を行うと発表した。

 今回、需要が急増する半導体装置業界のほか、再生可能エネルギー関連や電気自動車(EV)関連など脱炭素社会の実現に向けた製品の旺盛な受託生産需要に対応するため、生産能力の拡大を図る。生産能力を2020年度比で1.4倍に拡大させ、2023年9月の完成を予定している。

 日新電機ベトナムは2019年に生産エリアの拡張、トラックヤードの新設、最新のファイバーレーザー切断機導入など4.5億円を投資し、生産能力をそれまでの1.3倍に増強した。その後も半導体装置業界を中心に需要が増加し、工場はフル稼働による生産が続いており、今回新たに工場の拡張、設備の増強を進める。

 日新電機ベトナムでは、半導体装置関連、再生可能エネルギー関連、EV関連と、脱炭素化社会実現に向けた製品が売上の8割を占めており、2023年度にはこれら製品で2021年度比2.5倍となる40百万ドル(約55億円)の売上を目指している。

 工場内には、レーザー切断機、NCタレットパンチプレス、大型マシニングセンタなど、さまざまな加工設備を備えている。自動化が難しい溶接にも力を入れており、溶接技能士は150人と社員の約3割に上るほか、一般的な溶接方法(TIG、MIG、被覆アーク)に加え、最新のファイバーレーザー溶接機も導入。量産製品の溶接には現在16台の溶接ロボットも稼働中で、自動化、効率化も進めている。

 今後も多様な材料の切断から精密板金・溶接まで幅広い需要に対応するため、さまざまな加工プロセスで拡大する顧客ニーズに対応していく。

■ 設備投資概要

会社名:日新電機ベトナム有限会社(Nissin Electric Vietnam Co., Ltd.)
所在地:ベトナム・バックニン省
事業内容:装置部品の受託生産
生産能力:1.4倍(2020年度比)
設備:加工設備の導入
完成予定:2023年9月

このエントリーをはてなブックマークに追加