工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

太平洋セメント、山陽小野田市にCO2回収型セメント製造実証機建設

2022年9月13日

 太平洋セメントは9日、太平洋マテリアル小野田工場(山口県山陽小野田市)内でCO2回収型セメント製造設備(C2SPキルン)の実証機の建設に着手すると発表した。

 太平洋セメントは、今年1月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択された「グリーンイノベーション基金事業/製造プロセスにおけるCO2回収技術の設計・実証」による、CO2回収型セメント製造設備の開発に取り組んでいる。

 同事業では、セメント製造工程から発生するCO2のうち約60%が主原料である石灰石の脱炭酸によることに着目し、脱炭酸反応が起こるプレヒーターに直接「CO2回収型仮焼炉」を設置することで、効率よくCO2を回収する技術を開発する。

 同社は、セメント製造工程に適したカーボンリサイクル技術の開発は、将来に向けての最重点課題であるとともに成長戦略であると捉え、早期の技術確立と2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みをさらに加速させる。

■ 設備投資概要

名称:CO2回収型セメント製造実証機
所在地:山口県山陽小野田市小野田6276(太平洋マテリアル 小野田工場内)
CO2回収能力:2.4トン/日(クリンカ生産能力:5トン/日)
着工:2022年9月
実証試験開始予定:2023年度下期

このエントリーをはてなブックマークに追加