富士フイルム、富山市に国内初のバイオCDMO拠点
2022年10月7日
富士フイルムは6日、富士フイルム富山化学(富山県富山市)に国内初のバイオCDMO拠点を新設すると発表した。
今回、今後成長が期待されるアジア市場でのビジネス拡大に向けて、バイオCDMO拠点を新設する。パンデミック時には、受託サービスを通じて、製薬企業による国産ワクチンの迅速開発・供給をサポートする。
設備投資は、富山化学の既存工場の敷地内で行う。バイオ医薬品の生産プロセス開発が可能な設備の導入に加え、バイオ医薬品の治験薬製造・商業生産が可能な新棟を建設する。
平時には抗体医薬品・抗体薬物複合体(ADC)といったバイオ医薬品の製造、パンデミック時にはmRNAワクチン・遺伝子組換えタンパクワクチンの製造が可能なデュアルユース設備を整備。原薬製造から製剤化、包装までを一貫して受託できる体制を構築する。
また、バイオCDMOとして30年以上の実績を有し、幅広いバイオ医薬品の開発・製造受託に対応できるFUJIFILM Diosynth Biotechnologiesの培養・精製技術や遺伝子組換え技術など最先端のバイオテクノロジーを導入。高効率生産を可能とし、高品質なバイオ医薬品の迅速かつ安定的な製造を実現する。
今回の新拠点設立は、経済産業省が推進する「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」に採択されている。
■ 設備投資概要
所在地:富山県富山市(富士フイルム富山化学)
事業内容:バイオ医薬品の製造
稼働開始予定:2026年度