ダイハツ工業、京都工場の新棟が稼働
ダイハツ工業は7日、京都(大山崎)工場に新塗装・組立棟を建設し、稼働を開始したと発表した。
京都工場は、1973年に操業を開始し、小型車やトヨタ自動車からの受託車を中心に累計で約640万台を生産。今後も競争力を維持・向上するとともに、CO2の削減や多様な人材が働きやすい次世代工場を目指して、約50年ぶりとなる抜本的なリファイン工事を行った。
新工場は、徹底した省エネ化を実施。新設した一つの建屋に塗装・組立工程を集約するとともに、1台の車両に複数人での作業が可能になるSPSの採用拡大や、車両の横送り化による工程長短縮などにより、工程数を従来比約15%低減し、1台の生産に必要な時間を約30%短縮した。さらに、新技術となる塗装工場におけるドライブースでの空調リサイクルの採用や、太陽光エネルギーの活用などと合わせ、CO2排出量を従来比約42%削減した。
また、工場従業員の高齢化が進展する中、「人にやさしい」工程づくりにも注力。組立工程では、車両に付いて歩きながらの締付作業や車内に乗り込んでの締付作業など、身体への負担の大きな作業を廃止。塗装工程では、ロボットによる自動塗布範囲を拡大するなど、作業者への負荷を低減することで、多様な人材が働きやすい工場とした。
加えて、完成車輸送における物流改革を行い、高品質なクルマをタイムリーに顧客へ提供することにより競争力向上につなげる。
■ 設備投資概要
所在地:京都府乙訓郡大山崎町字下植野小字北細池1番(京都工場)
設備投資:約350億円(リファイン工事分)
延床面積:約4万2千㎡(新築部分のみ)
従業員数:1,669名(リファイン工事前:885名)※2022年10月1日時点
生産能力:23.0万台(リファイン工事前:13.4万台)
生産車種:トール/ルーミー/ジャスティ、ブーン/パッソ、プロボックス
着工:2018年9月
本格稼働開始:2022年10月