太平洋セメント、埼玉工場の廃熱発電設備が稼働
2022年11月2日
太平洋セメントは10月31日、セメント製造工程における廃熱を活用した廃熱発電設備を埼玉工場(埼玉県日高市)に新設し、稼働を開始したと発表した。
新設備はセメント製造工程で発生する廃熱を活用したもので、導入により年間約23,000トンのCO2削減が可能になる。
同社では、セメントの製造工程の特徴を活用した廃熱発電設備の導入を進めている。今回の埼玉工場への導入をもって全工場への設置が完了した。
これにより、全工場での総消費電力量に対する廃熱発電量の割合は19.7%(2021年度比3.0ポイント増)となる見込み。
なお、同工場では環境への配慮からCO2排出量の少ないガスエンジン発電設備を建設中で、2023年秋からの運用開始を予定している。
現在、同工場では操業のための電力を全量購入しており、両発電設備の完成により安定的な操業と製造原価低減が見込まれている。同社はセメント生産におけるCO2排出削減を重要な成長戦略と位置付けており、様々な施策によるカーボンニュートラル実現に向けた取り組みと、さらなる省エネルギーの推進に取り組んでいく。
■ 廃熱発電設備概要
所在地:埼玉県日高市原宿721番地(埼玉工場内)
発電出力:7,850kW
年間発電電力量:約53,000MWh(年間約23,000トンのCO2排出削減)
稼働開始:2022年10月24日