イーディーピーは22日、大阪府茨木市に建設を進めていた新工場（島工場）が完成し、稼働を開始したと発表した。

　同社の主力商品であるLGD（人工ダイヤモンド宝石の総称）製造用種結晶については、LGD市場の拡大が続いていることから、種結晶の受注状況は堅調に推移している。LGD製造企業である同社ユーザーは増産を進めており、種結晶の購入数量の引き上げに加え、新規のLGD製造企業の誕生も、引き続き世界各地で見られている。

　これまで同社の生産能力では、こうした要求に応えることが難しく、売上高は生産能力によって決まる状況が継続していた。同社は、種結晶の供給量拡大のため、成長装置の増設と並行して生産技術の改善を図り、ユーザーからの種結晶サイズの大型化への要求に対応できるように大型品の生産比率の引き上げも進めていた。

　新工場は、11月22日に種結晶等の製造を開始した。2023年3月期第3四半期には全面的に稼働できる見込み。生産効率の向上と種結晶サイズの大型化は、新工場にも適用でき、2023年3月期第3四半期以降も継続する。また、LGD市場の拡大は今後も続く見込みであり、同社は種結晶ユーザーの動向を見極めながら、順次成長装置等の設備投資を進め、2026年3月期の生産能力を2022年3月期の生産能力の3倍弱に拡大させる。