三菱電機、インドに空調機器用圧縮機の新工場
三菱電機は12日、インドの販売拠点であるMitsubishi Electric India Pvt. Ltd.(三菱電機インド、以下:MEI)に約267億円を投資し、ルームエアコンと空調機器用圧縮機の新工場を建設すると発表した。
近年、空調冷熱システムのグローバル市場は、省エネ化・低GWP冷媒化による更新需要増加や、化石燃料からのエネルギーシフトを背景とする需要増加により、今後も拡大が見込まれている。
同社は、空調冷熱システム事業において2021から2025年度までの5年間累計で約1,800億円の設備投資を計画している。欧米での消費地生産拡大に加え、人口増加や経済成長により需要が拡大するインド市場への対応として、インド国内に新たな製造拠点を設立する。
インドにおける同社の空調冷熱システム事業は、2010年にMEIを設立し、輸入販売を開始して以降、販路拡大を進め、高品質で高性能な製品を揃えるプレミアムブランドとしての市場地位を確立し、事業を拡大してきた。
今回、インド南部タミル・ナドゥ州に工場を建設し、ルームエアコンと空調機器用圧縮機の消費地生産を開始することで、今後の需要増加に対応した製品の安定供給を図る。また、現地の顧客ニーズにもとづいた製品投入や、空調冷熱機器におけるライフサイクルソリューションと同社が持つ総合力を生かした各種ソリューションを提供することで、インド市場でさらなる事業拡大を目指す。
■ 新工場概要
所在地:インド共和国タミル・ナドゥ州
投資額:約267億円(土地・建物・生産設備を含む)
敷地面積:約210,000㎡
延床面積:約88,000㎡
脱炭素化への取り組み:断熱強化や省エネルギー機器(LED照明、空調機器、高効率ボイラー)の採用によるCO2排出抑制
SDGsへの取り組み:工場排水の再利用(地下浸透処理と緑化)
◇ ルームエアコン
生産能力:30万台/年(室外機ベース)
稼働予定:2025年10月
◇ 空調機器用圧縮機
生産能力:65万台/年
稼働予定:2025年12月