三井金属、福岡県大牟田市でSiCウェハ用研磨材の増産
2023年1月13日
三井金属は10日、機能性粉体事業部が生産するSiCウェハ用研磨材「NANOBIX」の生産能力を増強すると発表した。
近年、SiCパワーデバイスは電気自動車などへの本格的な採用により、高性能のSiC(炭化ケイ素)ウェハの需要が高まっている。加えて、SiCウェハの加工面積の増加に伴い、効率の良い研磨プロセスが求められている。こうした状況を受け、現在NANOBIXの需要が急速に増加しており、2023年度内に生産能力を50トン/年以上への増強を決定した。今後もNANOBIXの市場成長が見込めることから継続的な生産能力増強と安定供給を目指す。
パワーデバイス用材料として使用されているSiCウェハは非常に硬く、この表面を原子レベルまで平滑にするには優れた研磨技術と長時間の研磨が必要。同社の三池機能性粉体工場(福岡県大牟田市)で生産しているSiCウェハ用研磨材のNANOBIXは、SiCウェハ表面の結晶へのダメージなく、短時間で極めて平滑に加工できる研磨材料として使用されている。
■ 設備投資概要
所在地:福岡県大牟田市大字唐船2081(三池機能性粉体工場)
増産品目:SiCウェハ用研磨材「NANOBIX」
生産能力:50トン/年以上
稼働開始予定:2023年度内