積水ポリマテック、米・ケンタッキー州に放熱材料の新工場
積水化学工業は16日、連結子会社である積水ポリマテックがアメリカ・ケンタッキー州にEV等の環境対応車向け放熱材料の生産拠点を建設すると発表した。
環境への意識が世界的に高まるなか、各国・各地域でガソリン(ディーゼル)車から電気自動車へのシフトが一段と加速している。なかでもアメリカでは、連邦政府一体となって電気自動車の普及が強く推進されており、アメリカ市場の2025年度電気自動車生産台数は2022年度同生産台数の約3倍となる360万台にのぼると予測されている。
これに伴い、アメリカの各車両メーカーや電気自動車に搭載するリチウムイオンバッテリー(LiB)・電装品メーカーからの放熱ニーズが急速に拡大している。積水ポリマテックの放熱材料は、高い熱伝導性能に加え、低アウトガス等の優れた性能により、既に日本・中国・欧州の車両メーカーやLiBメーカーから高い評価を得ている。
こうした背景により、現状の日本・タイ・中国・欧州の4生産拠点に加えアメリカに新たに生産拠点を建設。生産能力を増強し、顧客ニーズに対応する。また、積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、モビリティ分野を戦略分野とし、アメリカ、欧州でのマーケティング活動を強化・加速し、放熱材料事業のさらなる拡大やモビリティ向け新製品の開発に注力していく。
■ 新工場概要
会社名:SEKISUI POLYMATECH AMERICA, LLC
所在地:246 Johnson Riley Rd, Calvert City, KY 42029 U.S.A.
建屋面積:約3,000㎡(SEKISUI SPECIALTY CHEMICALS AMERICA, LLC 敷地内)
主な生産品目:グリス状放熱材料
着工予定:2023年1月
稼働開始予定:2023年8月