アスザック、長野とベトナムでファインセラミックス製品の新工場建設
高機能半導体向けファインセラミックス製品を製造するアスザック(長野県上高井郡)は、長野の本社工場とベトナムに新工場を建設すると発表した。
半導体業界はAIやIoT、5G、EV等の分野が牽引役になり、今後も新たな半導体需要を生み出すと期待されている。こうした背景のもと、半導体設備投資が積極的に進み、2024年以降も半導体工場の新設・稼働が予想されている。特にロジック/ファンドリー等の非メモリー分野は投資が続いており、EUVリソグラフィーを含む先端プロセス投資が継続しており、さらにパワーデバイスやCMOSセンサーといった「スペシャリティープロセス」と呼ばれる領域の投資も拡大している。
経済産業省の半導体戦略でも、半導体市場はデジタル革命の進展に伴い今後も右肩上がりで成長する(2030年約100兆円)と見込んでおり、半導体はデジタル社会を支える重要基盤であり、安全保障にも直結する死活的に重要な戦略技術として国内産業基盤の強靱化戦略を立てている。
同社は、これまで本社工場(高山村)、ベトナム第1工場(ビンズン省)、第2工場(同)で、半導体・FPD向けセラミックス製品を製造してきたが、半導体需要の増加を踏まえ、さらなる生産能力拡大を図るため、日本国内で精密加工工場、ベトナム国内では第3工場を新設する。これにより、同事業部の工場は計4工場となる。
今後、ベトナム第3工場ではアルミナファインセラミックス製品を中心に展開し、半導体・FPD業界におけるセラミックス製品の需要増に対応する。また、日本国内の精密加工工場では、半導体分野におけるセラミックス製品を中心に、開発・製造していく。
■ 新工場概要
◇ 精密加工工場
名称:ファインセラミックス事業部 精密加工工場
所在地:長野県上高井郡高山村大字中山981
土地面積:906㎡
延床面積:1,710㎡
生産品目:半導体向けファインセラミックス製品の精度品加工・検査
竣工予定:2023年1月
稼働開始予定:2023年2月
◇ ベトナム第3工場
名称:ファインセラミックス事業部 ベトナム第3工場
所在地:MyPhuoc2 工場団地
土地面積:12,778㎡
延床面積:6,155㎡
生産品目:半導体向けファインセラミックス製品の生産・機能強化
竣工予定:2023年1月
稼働開始予定:2023年2月